TPP成立で大量流入&規制撤廃 米国産「危険食品」で子どもが壊れる:中国産より多い違反:モンサント食堂はGM食品禁止
引用元:阿修羅♪
投稿者 あっしら 日時 2014 年 4 月 15 日 15:50:46: Mo7ApAlflbQ6s
『週刊文春』4月17日号に掲載されている食に関する警告キャンペーンの内容を紹介させていただく。近代では、ほとんどの事業(ビジネス)が、カネを稼ぎ富を増やす手段として位置付けられ、そのような活動のより高い自由度が追求されてきた。
日本の食品業界でも、90年代に入り、事業者が利益を増大させることを目的とした食品偽装が目立つようになってきた。
敗戦から高度成長期にかけて、化学肥料や農薬・薬剤の使用に対する“緩い規制”のせいで危険な食品が流通していたが、その時代はまだ絶対的な食糧不足に対処するものという言い訳がそれなりに通用するものであった。
日本経済が成熟期に入った90年代以降に見られる食品偽装の増大は、事業者が利益増大を目的に行う悪徳であり、米国的ないし中国的な“食品危機”が広がっていることを意味する。
急性中毒のような問題はすぐに発覚するが、ホルモン・抗生物質摂取過多や毒性物質摂取による慢性中毒は、数十年後になって大々的に深刻化するような問題である。
それをいいことに、利益追求を第一とする大企業が政治的ロビー活動や“無問題キャンペーン”を展開し、大企業と利益を共有する政治家(政治献金や票)やマスメディア(広告宣伝費)までもが支持に回り、将来発生する深刻な問題の端緒が放置されることになる。
そのような“犯罪行為”に手を染める人たちは、それなりの情報と判断力があり、おカネもそこそこ稼いでいるから、危険な食品を避けより安全な食品を口にすることができる。
言ってしまえば、自分が食べるのでなく、他の連中に売って儲けるのであれば、少々の“危険性”は無視して商売(カネ儲け)を優先させるという構図である。
転載する「週刊文春」の記事のなかに、「ある農水省の職員に「なぜ米国産牛肉の残留ホルモンを測定しないのか」と訊いたことがある。 彼はこう言った。「検出されて輸入禁止にしたら、日米貿易戦争ですよ。何もしないのがいいんです」」という一節がある。
このやり取りが事実だとして、その農水省官僚は、経済及び政治(安全保障)という“国益”を考慮すれば、低中所得者や“無知の人”が買う比率が高い米国産牛肉を問題視するのは愚策と言いたいのであろう。
最高位の任命権者に逆らえない従米国家の支配層ゆえの考え方というより、国家支配層の一員ゆえに価値判断が倒錯していると考える方が素直だと思う。
過去の戦争で犠牲になった“英霊のため”に日米開戦に踏み切ったり、“国体護持のため”にずるずると戦争を続けたりした過去の国家支配層と同種の倒錯である。対米従属政治家は、「国民の生命と財産を守るため、米国との軍事同盟を強固にする必要がある」とよく説明しているが、そのために、国民の健康や将来的な民族の危機を承知で関税と規制を少なくして米国産農産物の輸入を優遇する政策を選択するというバカバカしく倒錯した政策を平気で進めるのである。
“英霊のため”、“国体護持のため”、国民を戦地に駆り出し、空襲という災厄のなかで生活させ続けることを厭わなかった国家支配層的価値観を受け継ぐ政治家や官僚が、経済成長(カネ儲け)や身分保障よりも、国民の健康を優先することはないと言ってしまうのはあまりに辛いのだが...
※ 健康板に、この記事に添付されていた「米国産 危険食品リスト」を投稿しています。「米国産 危険食品リスト 「週刊文春:TPP成立で大量流入&規制撤廃 米国産「危険食品」で子どもが壊れる」より」
http://www.asyura2.com/13/health16/msg/326.html======================================================================================
『週刊文春』4月17日号のP.156~160に掲載された「TPP成立で大量流入&規制撤廃 米国産「危険食品」で子どもが壊れる」に添付されている「米国産 危険食品リスト」です。「TPP成立で大量流入&規制撤廃 米国産「危険食品」で子どもが壊れる」の本文部分は政治板に投稿しますので、のちほど、URLをコメント欄に書き込みます。
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P.159
TPP成立で大量流入&規制撤廃 米国産「危険食品」で子どもが壊れる「米国産 危険食品リスト」(本誌調べ)
[品名]:概要
[牛肉]:今年2月、十分な検疫を行わず牛肉を流通させたとして、出荷元のランチョ・フィーディング社が、米国農務省食品安全検査局から対象の牛肉製品約900万ポンド(約400万キロ強)のリコールを命じられた。サンフランシスコの地元紙によれば、同社は眼がんを患っている牛の首を切って検疫官の目を欺き、胴体部分を販売したという。米国内では、03年のBSE問題を彷彿とさせる騒ぎとなっている。米国以外では、カナダへ輸出された。日本への輸出は不明だが、厚労省が発表したわが国の輸入食品違反事例を見ると、米国産の牛肉加工品、肝臓などで、衛生証明書が添付されていなかったため検疫で引っかかっているものがある
[トウモロコシ]:輸入される際、違反事例の大半がアフラトキシン。これは摂取し続けると肝臓がんの発症リスクが高くなる強力なカビ毒だ。中国産の落花生もアフラトキシンの検出が主な違反理由だが、過去5年間での違反重量の合計が約800トン。一方、平成24年度の米国産トウモロコシの違反重量は約8万6000トン。重量ベースで考えると、米国産トウモロコシの危険度は中国産落花生よりはるかに高い
[小麦]:平成24年度の小麦生産量は約86万トン。国内消費仕向量は約717万トンなので、小麦の食料自給率はわずか12%程度ということになる。大半は米国からの輸入に頼っているのが現状だ。輪人違反事例を見ると、過去5年間の違反重量は合計約2800トン。原因の大半は、水漏れによってカビや異臭の発生が認められたためである
[大豆]:小麦同様、水漏れによるカビや異臭の発生が認められるため検疫で引っかかっている。平成20~23年産まで、違反重量が約90トンだったのに対し、平成24年度の違反重量は211トン。日本の検疫でチェックされる輸入食品は、輪入量全体の1割程度だ。TPPの妥結によって、大豆の輸入量が増えた場合、カビの生えた大豆が輪入されるリスクは高まる
[その他のうるち精米]:過去5年間におけるうるち米の違反重量の合計は約1200トン。中国産の冷凍野菜は5年で約1500トンなので、同等の危険度があると言っても過言ではない。うるち米も小麦、大豆と同じくカビや異臭が発生しやすい。米国から輸送される食品の衛生管理に問題があると言わざるを得ない
[生鮮アーモンド]:平成25年度、24年度の違反事例では数多く検疫で止められている。アーモンドはチョコレート菓子や焼き菓子などで使われることも多く、子供が口にしやすいので注意したい。アーモンドだけではなく、米国産落花生やいったピーナッツ、ピスタチオなどナッツ類の違反理由の大半がアフラトキシンである
[乾燥いちじく]:日本ではほし柿などを除いて、ほぼ全量のドライフルーツを輸入に頼っている。中でも米国産の乾燥いちじくは、近年、輪人達反事例で多く見かけるドライフルーツのひとつだ。アフラトキシンが検出されたことによるものだが、他には乾燥あんずの違反事例も散見される。ドライフルーツは消費者が直接購入するよりも、子供が食べる菓子や製パンに利用されるものが多い
[活かき・生食用]:米国内では、O-157やサルモネラ菌による食中毒事件が多発している。原因は衛生管理の問題だ。かきだけではなく、米国産すじこも近年の違反事例で摘発されている。米国産の魚貝類には注意を払ってもらいたい
[ケーキ(無加熱摂取冷凍食品)]:違反事例では細菌の数が規定より多かったことにより、摘発されている。米国産の菓子は、09年にネスレ社のクッキーを食べた約80人がO-157に感染。08年には、米国43州においてピーナッツバターを食べた474人がサルモネラ菌の食中毒に見舞われ、8人が死亡した。日本へ輸入された米国産菓子も汚染されている可能性があるので気をつけよう
[生鮮ブルーベリー]:殺虫剤のメトキシフェノジドが残留基準値を超えているため摘発されることが多い。また米国では11年にコロラド州で生産されたメロンを食べた人がリステリア菌に感染。13人が死亡している。リステリア菌は妊婦や乳幼児、高齢者が感染しやすい。小さな子供やお年寄りのいる家庭では、米国産の果物には注意を払っておきたい
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『週刊文春』4月17日号
P.156~160『TPP成立で大量流入&規制撤廃 米国産「危険食品」で子どもが壊れる
ノンフィクション作家奥野修司+本誌取材班
「牛肉:ホルモン剤過剰投与で初潮年齢低下 EUは米国産の輸入停止
大豆:6割が米国産 醤油・納豆・豆腐の「遺伝子組み換え」表示が消える
トウモロコシ:米国産大量流入のメキシコで子供の肥満が世界一に
農薬:米国に合わせ残留基準値が2000倍に緩和されたものも」
「国賓来日する手土産としてオバマ政権が日本政府に要求する「TPP」。だが、もし発効すれば、米国産の危険な食品が日本に大量流入する。しかも安全基準が次々と米国基準に緩和されている。真っ先にその犠牲となるのは子供たちだ。短期集中連載で徹底検証する―」
四月二十三日、米国のオバマ大統領が来日する。オバマ訪韓を執拗に求める韓国との激しいスケジュール攻防戦の末、ようやく国賓待遇で東京に二泊三日することに落ち着いた。
だが、その外交戦の裏で、知られざる動きがあった。
「三月末にオランダでの核安全保障サミット終了後、安倍総理とオバマ大統領は十分程度の会談をした。この際、安倍総理側はTPP(環太平洋経済連携協定)について、牛肉の関税率で譲歩のシグナルを送ったようだ。その直後、オバマが東京に二泊三日することが公表された。つまり、オバマが滞在日程を延ばした見返りに、日本側がTPPで大幅諌歩する可能性が高い」(外交関係者)
TPPは実質的な日米FTA(自由貿易協定)だ。TPPが成立すれば、輸入品の関税は限りなくゼロになり、米国産の牛肉、小麦、大豆など、あらゆる食品が、今よりずっと安く日本市場に大量流入する。
中国産よりずっと多い違反重量すでに米国は日本にとって最大の農産物輪人相手国だ。金額ベースで全農産物の二三・一%(一兆四千億円)を超える莫大な量を依存している。たとえばトウモロコシは約六百四十五万トン(輸入量の約五割)、大豆は百六十六万トン(同約六剖)、小麦は三百二十三万トン(同約五割)を輸入しており、いずれも米国産がシェア一位だ。私たちが日頃食べている豆腐や醤油、味噌なども、米国産の大豆や小麦を使用している可能性が非常に高い。TPPによって、米国依存にますます拍車がかかるだろう。
昨年、小誌は「中国猛毒食品」シリーズで、中国産食品の危険性を告発してきた。検疫で摘発される中国産食品が非常に多いことを、データをもって示してきた。
だが、じつは中国に次いで違反事例が多いのは、米国産食品なのである。
昨年度の違反事例を見ると、米国産のトウモロコシや大豆、アーモンドやピスタチオ等で発がん牲のある猛毒アフラトキシンが大量に検出されている。米国産トウモロコシの違反重量(平成二十四年度・約八万六千トン)だけに限っても、中国産冷凍食品(野菜)の違反重量(同年度・二百五十五トン)をはるかにしのぐ。
一昨年度には、冷凍食品への混入事件で記憶に新しい農薬マラチオンが米国産生鮮ブルーベリーから検出。マラチオンは米国では大量に使用される農薬だ。〇一年には農民連食品分析センターの検査で、学校給食用のパンから有機リン系の殺虫剤、マラチオンやフェニトロチオン、クロルピリホスメチルといった農藁が検出されたこともある。原料は米国産小麦とみられる。
現状でもこれだけ問題のある米国産食品がTPPで大量流入してきた場合、「日本の食卓」はどう変わるのだろうか。
それを知るには、米国とFTAを締結した他の国の例を見るのがわかりやすい。
メキシコは一九九四年発効のNAFTA(北米自由貿易協定)以降、米国から安価な食品が大量流入するようになった。「メキシコが米国によって破壊されるのを目撃してきた」というのは、同国の食料事情を取材し続けてきたフランス人ジャーナリストのマリー=モニク・ロバン氏だ。
「メキシコはかつて自給率一〇〇%だったのに、今は六〇%まで落ちた。『いずれ二〇%程度になるだろう』と国連担当者が言うほどです。NAFTA以降、米国はメキシコの生産原価より一九%もダンピングした遺伝子組み換え(GM)トウモロコシを輸出し、メキシコでは三百万人の農民が失業しました。たった一つの条約が、これほどの破滅的状況をもたらすとは思いもしませんでした」
メキシコの子供が不健康にだが、本当に破壊されたのは、メキシコの子供の健康だったという。
「現在、メキシコの子供の肥満率は世界一位です。同国では千九百万人が飢餓状態にあるにもかかわらず、です。この逆説的な現象が起きたのは、米国から不健康な食品が流入して食生活が激変したためです。最近では大人も肥満率が世界一になり、糖尿病など成人病が増えたため、医療費が国家財政を圧迫しています」米国がメキシコに大量に売り込んだGMトウモロコシは、中性脂肪を増加させるという動物実験データがある。トウモロコシが主食のメキシコに蔓延する成人病は米国産GMトウモロコシが一因との指摘もある。
危険なのはトウモロコシだけではない。子供たちの健康に最も懸念される食品が、日本側が譲歩する可能性が高い牛肉だ。日本が輪入する牛肉は五十三・五万トン。そのうち米国からは三五%の十八・六万トン。その多くは外食産業や加工食品に流れている。
今年二月、米国でこんな事件があった。米食品安全検査局は、牛肉を全米に卸しているランチョ・フィーディング社(カリフォルニア洲)に牛肉約四百万Kgの回収を命じた。当局は〈病気や不健全な動物を処理し(略)不純物が混じっている〉とし、〈食べると健康に重大な結果をもたらすか、死ぬ可能性もある〉という最も危険度の高い警告を発した。
同社の牛肉は全米の大手スーパーで販売されたことが判明して大騒ぎになり、地元紙は「がんの牛を販売」「BSEではないか」とも報じた。結局、健康被音が出たケースがなかったため終息したが、TPP締結後なら、こうした肉も日本人の口に入っていただろう。米国産牛肉については、ホルモンや抗生物質の過剰投与も危険因子だ。かつて小誌(二〇一二年十一月二十二日号)は「輸入牛肉で発がんリスクが5倍になる」と題する記事を掲載、米国産牛肉から国産牛の六百倍もの女性ホルモンが検出された事例を報じた。女性ホルモンとは、牛を短期間で肥育させて利益を上げるために投与されるエストロゲンのことである。子供がホルモン過剰牛肉を食べ兢ければ、思春期に成長が止まるだけでなく、将来がんになる危険性が非常に高い。
米国産牛肉と女性ホルモンに関する論文を発表したのは、北海道大学遺伝子病制御研究所客員研究員の半田康医師である。半田医師は、「エストロゲンはホルモン依存性がん(乳がん、子宮体がん、卵巣がん、前立腺がん、大勝がんなど)の危険因子」と指摘する。
実際、日本人のホルモン依存性がんの増加曲線は、米国産牛肉の消費曲線とぴったり重なっている。ハンバーガーなどを通して、牛肉は子供たちに消費される。だが、日本では輪入時に残留ホルモンの検査すらしていない。
残留量基準値が続々緩和へこうした日本の状況とは対照的なのが欧州連合(EU)だ。EUは国民の安全を考点し、今も米国産牛肉の輪入を禁止している。
フランスで米国産牛肉輸入の反対運動を続けてきた「農民同盟」のローラン・ピナテル氏がこう語る。
「九〇年代中頃、フランスで七、八歳の少女から十八歳の子と同等のホルモンが検出されたり、初潮が異常に早く始まるなど、ヨーロッパでそんな事例がたくさんありました。このため我々は、ホルモン過剰投与の米国産牛肉の始入反対運動を続けました。
当時、WTOの規制で、EUは米国産牛肉を全体の五%輸入する義務があった。しかし反対運動が大きくなったため、EUは米国に罰金を払ってでも輪入を禁止しているのです」米国は、EUの農産物に課徴金をかけて報復したが、EUはそれでも禁止措置を解かなかった。
ところが逆に日本では親潮が緩和されている。昨年二月、輸入牛肉の月齢を「二十ヶ月以下」から「三十ヶ月以下」に緩和して輸入を拡大した。ホルモン投与は基本的に一回だが、肥育期間が長くなればさらに打つ。そのため三十ヶ月になると、残留ホルモン値がより増える可能性が高い。
私はある農水省の職員に「なぜ米国産牛肉の残留ホルモンを測定しないのか」と訊いたことがある。
彼はこう言った。
「検出されて輸入禁止にしたら、日米貿易戦争ですよ。何もしないのがいいんです」私はその時、「食料が自給できない国は其の独立国ではない」という元フランス大洗嶺ド=ゴールの箴言を思い出した。
豚肉はもっと危険だ。米食品医薬品局は、米国で流通している豚肉の六九%が抗生物質に耐性を持つ菌に汚染されていると警告している。ちなみに牛ひき内は五五%、鶏肉は三九%。昨年、中国産の「抗生物質漬け鶏肉」が話題になったが、中国産といい勝負なのだ。
抗生物質を過剰投与した肉を食べると、ヒトの腸内細菌が耐性化することがわかっている。もし耐性菌が血液中に入ると死に至ることがある。昨年九月、米疾病対策センターは、米国国内で二百万人が抗生物質に耐性を持つ菌に感染し、年間二万三千人が死亡しているとの推計を発表した。しかも、日本が豚肉を最も多く輸入しているのは米国で、年間約二十八万トン(二〇一三年)。全輪人量の三八%にものぼる。
そしてTPPで最も大量に日本にやってくるのは、前述したGM(遺伝子組み換え)作物だろう。大豆、トウモロコシ、小麦などだ。現在、日本が輸入するGM作物は千六百万トン(二〇一二年の推定)。加工食品の約八割にGM作物が原料として使われている。まさしく日本は世界一のGM輸入大国である。
GM作物には二種類ある。害虫が作物を食べると死んでしまう殺虫成分を遺伝子内に組み込んだものと、除草剤に耐性のある遺伝子を阻み込んだものである。最近はこれら複数の遺伝子を組み込んだ作物もあるが、基本的にこの二種類だ。
遺伝子組み換え技術の安全性について、厚労省は「食品安全委員会において科学的に評価しているから間違いない」としているが、実はこれが極めて怪しい。この説明の欺瞞牲については、連載第二回で詳述する。世界のGM作物市場を牛耳るのは、米国の巨大バイオ企業モンサントだ。同社は売上約一兆五千二百億円、GM作物のじつに九〇%を独占する。モンサントは除草剤「ラウンドアップ」も販売し、これを撒いても枯れないGM作物の種子をセットで販売ずることで、莫大な利益を上げてきた。
ラウンドアップの主成分は「グリホサート」という化学物質だ。急性毒性がないため、日本ではホームセンターでも売られているが、あらゆる植物を根こそぎ枯らしてしまう猛毒である。
日本は過去、大豆のグリホサートの残留基準を六ppmに設定していた。だが、九九年に米国の要求で二十ppmに上げた。
「コメや落花生などほとんどが〇・一~〇・二ppmなのに、大豆とその他の穀類だけ二十ppmにしたのは、米国産のGM大豆を輸入しやすくするためです」(別の農水官僚)残留農薬は「洗えば落ちる」と思われがちだ。だが、穀物内部に浸透した農薬はけっして落ちることはない。
これまでグリホサートの毒性に関して多くの論文が、肝臓細胞破壊、染色体異常、先天性異常、奇形、流産のリスクがあると警告している。しかし、残留濃度を上げたら人体にどんな影響があるかといった実験はまったくなされていない。
ポップコーンやポテトチップスなど、子供が好きなスナック菓子にはGM作物が大量に使われているのに、どこもグリホサートの長期毒性試験をしたことがないという不可解な状況なのだ。TPPに合わせてグリホサート以外の農薬も残留基準が緩和されている。今年二月、厚労省はネオニコチノイド系農薬タロチアニジンの残留基準を、五十~二千倍まで緩和した。これは米国の基準値に合わせて、米国産作物を輸入しやすくするためである。
一方で、EUは日本とは全く逆の動きをしている。昨年十二月、EUはクロチアニジンの使用を全面禁止とした。ミツバチの大量死の原因としてクロチアニジンが疑われたためだ。欧州食品安全機関は「一部のネオニコチノイド系農薬に子供の脳や神経などへの発達神経毒性がある」と警鐘を鳴らしている。緩和で真っ先に犠牲になるのは子供たちである。ふたたびGM作物の話に戻ろう。
バイオ企業は、遺伝子を組み換えた作物を食べても胃と腸ですべて消化されるから問題はないという。これが「GM食品は安全」とされる“根拠”の一つだ。
だが〇二年、完全に分解されるのかどうか、実際に人体実験をしたイギリスの研究グループの報告が発表された。分子生物学者の河田昌東氏が紹介する。
「除草剤耐性のGM大豆を人工肛門の患者に食べきせました。人工肛門の患者を実験対象にしたのは、人の意思と関係なく便が取れるからです。その結果、便内にはGM大豆のDNAが分解されないまま残っていた。さらにラウンドアップ耐性菌になった腸内細菌も検出されました」
にもかかわらず、いまだ長期試験は行われていない。GM食品の恐ろしさをもっともよく知っているのは、それを開発したバイオ企業だろう。冗談のような話だが、モンサントの食堂ではGM食品が禁止されていた。AP通信(九九年十二月ニー十一日付)は、こんなニュースを配信した。
バイオ企業も食べないGM作物〈英国モンサント社の社員食堂で、GM食品が葉止されていることが分かった。食堂の仕出しをしているグラナダ社は、(中略)GMへの懸念を受けて、GM大豆やトウモロコシは使わないと伝えた。グラナダ社は『私たちの出す料理を安心して食べていただけるようにするため』としている〉
また、冒頭で紹介したロバン氏はこんなエピソードを語っている。
「モンサント前CEOのロバート・シャビロ氏は、引退後に子供が二人できたそうです。私が彼に、『子供にどんなミルクを飲ませているか』と尋ねたら、『オーガニックを飲ませている』という返事でした」
乳牛一頭からとれるミルクを二〇%増加させる遺伝子組み換え牛成長ホルモンを開発した会社の元代表が、わが子にはそのミルクを飲ませないというのである。彼らも食べないGM作物を売るためにとった手段は、商品にGMかどうかを表示させないことだった。米国では、「遺伝子組み換え食品」の表示義務はない。EUでは〇三年に遺伝子組み替え食品の表示を義務化したところ、売れなくなったという。
幸い、現在の日本ではGM作物の混入率五%以上の場合、「遺伝子組み換え」の表示義務がある。だが、EUでの失敗を繰り返さないため、米国はいずれ日本で「遺伝子組み換え」の表示を消すための圧力をかけてくるだろうと鈴木宣弘東京大学大学院教授(農学)は言う。
「バーモント州は、牛乳に成長ホルモンが入っているかどうかの表示を義務付けようとした。ところが、モンサントから訴えられた。食品医薬品局が安全だと認可したのに、安全でないかのような誤解を与える表示は違法だという主張です。結局、同州は表示義務化を断念しました。TPPを締結すれば、日本政府ほモンサントから、『表示義務は利益を阻害する』と訴えられる可能性があります」
日本では忌まわしき前例がある。輪入食品の「製造年月日」が、九五年に米国の圧力で「非関税障壁にあたる」として廃止されたのだ。遺伝子組み換え表示も、いずれ同じ運命をたどるのかもしれない。
こんな理不尽がまかり通るのも、米国の「食のモラル」が崩壊しているからだ。企業利益至上主義の風土は、中国の「易毒相食」(自分が食べないものは有毒でも売ってしまえ)と同根である。
生きているかぎり、私たちの体は、食べたものによって変化してゆく。もしそこに、GM作物が含有する未知のたんばく質が組み込まれたら・・・・。ホルモンや抗生物質の過剰投与も危険だが、GM食品で異変が発覚したときの被害はその比ではない。ひとつの民族全体が存亡の危機に直面する可能性もあるのだ。
次回はGM作物の危険性について、最新の衝撃的なレポートを紹介したい。
(以下次号)
引用元:阿修羅♪
米国産「危険食品」キャンペーン②:TPP締結で大量流入「遺伝子組み換え作物から子どもを守れ」
http://www.asyura2.com/13/health16/msg/333.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 4 月 21 日 04:51:53: Mo7ApAlflbQ6s
『週刊文春』が連載している米国産「危険食品」キャンペーンの第2弾です。第1弾は、
「TPP成立で大量流入&規制撤廃 米国産「危険食品」で子どもが壊れる:中国産より多い違反:モンサント食堂はGM食品禁止」
http://www.asyura2.com/14/senkyo164/msg/277.html====================================================================================
『週刊文春』4月24日号のP.148~151米国産「危険食品」キャンペーン②:TPP締結で大量流入「遺伝子組み換え作物から子どもを守れ」
ノンフィクション作家奥野修司+本誌取材班
「TPP締結で日本に大量流入してくることが予想きれる米国産要子組み換え作物。だが、欧州ではその安全性に疑問符がつけられ、大幅に規制されている。はたして成長期の子供が食べても安全なのか?フランスの著名科学者が衝撃的な実験結果を公開する。」
前回の記事では、TPP締結後、次のような米国産「危険食品」が大量に流入する可能性を指摘した。
①高濃度の女性ホルモンが残留する牛肉
②抗生物質耐性菌に汚染された豚肉
⑨残留農薬基準値が緩和された結果、以前よりずっと農薬に汚染された穀物
④GM(遺伝子組み換え)作物このうち、われわれが日常的に大量摂取しているのがGM作物だ。おもな作物は、トウモロコシ、大豆、小麦などである。
たとえば二〇一三年のトウモロコシの輪入量は千四百四十万トンだが、そのうち約八〇%がGMトウモロコシと推定されている。GMトウモロコシはコーンスターチ(でんぷん)、アルコール、コーンフレーク、菓子用に利用されている。
コーンスターチはケーキ、アイスクリーム、ソース、スープ、ビスケット、ビール、ソーセージなど、あらゆる食品に使われている。清涼飲料水や菓子の表示ラベルを見ると、「ぶどう糖果糖液糖」とあるケースが多いが、この原料の九割以上はコーンスターチだ。
しかも、GM作物を原材料に使用していたとしても、表示義務があるのは含有量の上位三品目で、かつ重量比五%以上使用している場合のみ。ほとんどザルのような規制なのだ。厚労省と食品安全委員会は「GM作物は科学的に安全性を評価しているので、問題はない」としている。
だがGM作物は、害虫被音を減らすために殺虫成分を作物に持たせたものや、除草剤をかけても枯れない遺伝子を観み込んだものがある。それを人間が食べても大丈夫なのかという素朴な疑問が湧く。
抹殺きれた動物実験データ実際、「メキシコでは自由化によって米国産GMトウモロコシの輸入量が激増して以降、子供の肥満率が世界一位になってしまった」(フランス人ジャーナリストのマリー=モニク・ロバン氏)という指摘もある。
はたしてGM作物は安全なのか?
フランス・カーン大学のジル=エリック・セラリーニ教授(分子生物学)のグループは一二年、世界で初めてGMトウモロコシの毒性を確かめる長期実験をおこなった。
実験に用いたのは、米国の巨大バイオ企業モンサントが販売するGMトウモロコシ。同社がセットで販売する強力除草剤「ラウンドアップ」をかけても枯れない種類のトウモロコシだ。
セラリーニ教授らはGMトウモロコシやラウンドアップ溶液を、平均的米国人が生涯に摂取する分量に換算してラットに与えた。
特筆すべきは、ラットの幼少期から二年間実験を継続したことだ。これによって、人間の子供がGM作物を食べた場合と同じ条件で実験できることになる。
その結果、GMトウモロコシを与えたラットには、腫瘍が多発したのである。より顕著に差が出たのは、腫瘍が発生するスピードだ。GMを与えなかったラットに腫瘍が発生したのは晩年が多かったが、GMを与えたラットでは四ヶ月目に腎臓や肝臓にあらわれ、十一ヶ月目から爆発的に増えた。とくにメスは乳房に腫瘍が多発したという。さらに平均寿命に達する前に死亡した割合は、GMを与えたものは釣二・五倍を超え、メスは実に七〇%が死亡した。この実験は、GM推進派を震撼させた。セラリーニ教授には猛烈な抗議が寄せられ、世界各国の食品安全評価機関は「論文は信頼性がない」と結論づけた。
著名な生殖医療学者ジャック・テスタール教授(仏国立医学研究所)は、「セラリーニ教授の論文を掲載した出版社は、論文を削除してしまった」という。それにしても、なぜGM作物は市場に大量流通するようになったのだろうか。大きな転機は九二年、ブッシュ政権下の米国政府が「実質的同等性」を安全性評価の基準にしたことだ。実質的同等性とは、GM作物が元の作物と、形、主要成分、性質などがほぼ同じであれば安全という概念で、きわめて曖昧な基準である。
米国はこの概念によって「政府による安全性試験は不要」とし、OECDに認めさせてGM作物をグローバルスタンダードにしたのである。遺伝子組み換えを行う以上、本来なら医薬品なみの検査がなされるべきだ。医薬品では動物実験等が欠かせないのに、GM作物は書類審査だけだ。
欧州では販売きれないGM食品だが、そんな米国基準に真っ向から反対しているのがEU(欧州連合)である。EUでは添加物に至るまで表示しなければならない。しかも各原料中で含有率○・九%を超えたら表示義務が発生する。日本とは比較にならぬほど厳しいのだ。
フランスの農業団体「農民同盟」のローラン・ピナテル氏は言う。
「GM作物を野放図に広めることは、非常に危険です。私たちはGM作物を栽培する畑を見つけたら、強制的に刈り取りました。逮捕も覚悟のうえです」
こうした意識が拡大したEUの一部ではGM作物は栽培も禁止きれている。
「その結果、カルフールをはじめ、欧州の大手スーパーはGM食品を売らないと宣言しました」(市民団体「InfoGM」代表のエリック・ミュニュール氏)
だが日本は、TPPによってさらなるGM件物の拡大を模索している。そんな国に、あなたはわが子を任せられるだろうか。
遺伝子組み換え作物を食べたラットは腫瘍だらけになった
カーン大学
ジル=エリック・セラリーニ教授小誌編集部は、世界で初めてGM作物の長期毒性実験をおこなったセラリーニ教授に単独インタビューをおこなった。教授が示した動物実験のデータは、戦慄すべきものだった。
― まず、問題のラット実験を行うことになった経緯を教えてくだきい。
私は九七年から〇八年まで、フランス農業省の依頼で食品安全に関する審査をする機関に専門家として招聘されていました。
一般的に、安全性を確認する実験は企業に任せてしまう傾向がある上、研究結果は秘密で、一般公開はされません。当時、我々が見ることのできたモンサントの書類でも、GM作物の動物実験の結果はなかった。
「トウモロコシを市場に出すときに、長期間ラットに食べさせる必要はない」というのがその理由です。
しかし、実験結果を見ないと安全審査などできませんから、私はモンサントに強く要求して、彼らが行った三カ月問のラットへのGMトウモロコシの投与の実験結果を入手し、さらにはモンサントとの訴訟を経て公表にこぎつけました。公表しないと、じつくり検討
が出来ないためです。
検討してみたところ、世界中で販売されているGM植物は殺虫成分(ラウンドアップのような除草剤・除草殺虫剤・殺虫剤)が大量に含まれていることが分かりました。
ラットに三ヶ月与えることは、人間においては十年問に相当します。この三ヶ月の実験ですら、肝臓や腎臓に五十もの弊害の兆候が現れていました。
だから私はラットの一生である二年間の動物実換をするべきだと考えたのです。私はモンサントが嫌いなわけではありません。ただ、彼らのデータにあった肝臓や腎臓の異常を見て、どのような病気になるのかを私のスタッフとともに確認してみたかったのです。
― 実験を行うにあたって、障害はありましたか?まずは資金です。二百匹のラットを用いて五十~七十の指標を二年間に十一回検査するので、三百万ユーロ(四億二千万円)以上の資金が必要でした。政府はこの資金を拠出してくれなかったので、五十以上の財団や企業、個人から資金を提供してもらいました。
腎臓、肝臓、乳腺で腫瘍が多発
そしてGMトウモロコシを確保するために世界中を駆けずり回りました。フランスではGM作物を栽培していませんから、入手するのはとても難しい。
モンサント社は研究のためには一切、種子を提供してくれません。さらに、モンサント社は農家に対して数百の訴訟を起こしているため、農家も怯えて協力してくれなかった。最終的にカナダの農業高校に掛け合って、絶対匿名を条件にGMトウモロコシを栽培してもらいました。
結局、栽培、分析、動物への供与、多数の持壕の分析、すべで合わせると五年もかかってしまいました。
― 実験方法は?まず、我々の実験では、ラットを雄雌十匹ずつ、大きく三つのグループに分けました。
①ラウンドアップを使用せずに栽培したGMトウモロコシを与えるグループ。
②ラウンドアップを使用して栽培したGMトウモロコシを与えむグループ。
③ラウンドアップの溶液を与えるグループ(非常に微量の〇・一ppb、それから四〇〇ppmそして〇・五%)。与えたGMトウモロコシの分量は三段階(一一%、二三%、三三%)に分けました。さらに比較対象のため、④遺伝子組み換えでないトウモロコシを与えるグループもつくりました。一群雌雄十匹ずつ、十グループで計二百匹のラットを便用しました。⑨のグループを作ったのは、ラウンドアップは世界の主要除草剤なので、その毒性も単独で調べるためでした。
- ラットはどうなりましたか?実験を始めて四カ月日には、①と②のオスの腎臓に腫瘍が出てきました。一年経つとかなり明確に症状が出てきて、メスの乳腺にも腫瘍が出てきました。我々は週に二回、腫瘍の大きさを計測しましたが、これは腫瘍の発達の度合いを連続的に知るためです。
中でも、ラウンドアップを使用した②、⑨では、少なくとも④の二~三倍の数の腫瘍ができました。人間でいえば三十五~四十年問のところで、腫瘍による出血死、腎臓障害で死亡例が増えたのです。
腫藩の中には、ガン化したものもありました。全てがガン化したわけではありませんが、腫瘍を発生させる物質が含まれていることは間違いない。
― 腎臓も肝臓も老廃物を処理する器官ですね。これらの臓器に障害が起きるということは、腎臓や肝臓の能力を超えた毒性がある、ということです。ですから、その障害についてより深く研究を進めることがとても大切になってくると思います。私たちが行ったのは幅広い毒性検査ですから、次の段階として、発ガン性を分析する為の検査もできるでしょう。
― ラットに与えるGMトウモロコシの量は、とのように決めたのでしょうか。現在、米国人の食糧には約一〇%から三〇%のGM作物が含まれると見積もられます。ですからその量を基に算出しています。
たとえば、人間はトウモロコシだけを食べる訳ではありません。しかし、トウモロコシからできる成分はコーラや菓子など、様々なものに入り込んでいるので、知らず知らずのうちに摂取しているのです。
すでに症状が出ている可能性も
― 論文が発表きれて以降、「ラットの数が少ない」「病気になりやすいラットを使っている」なと、実験に対して様々な批判がなされました。きらに昨年末には、掲載誌が論文を取り下げました。これについて、とのように考えていますか?私たちの実験はモンサントの実験よりも細かく、時間をかけて行った研究です。たとえば、それぞれのグループごとにラットを五十匹使うべきだと言う人がいますが、それはガンの研究の場合です。私たちは発ガン性の検査をした訳ではない。毒性試験の実験手順では、ポイントごとに十匹のラットを使用するのが普通です。それに実験に使ったラットは何十万もの毒性試験、十五万種類以上の薬品、工業製品の試験に使われている、ごく一般的な種類です。
論文は、今は具体的に申し上げられませんが、新しく別の雑誌に掲載されることが決まっています。批判する人は無茶苦茶な言いがかりを付けてきましたが、論文の削除自体、スキャンダルであると数々の科学誌が書いてくれました。
― そもそも、モンサントや、GM作物を推進する人々は、自分たちでこのような実験を行っていないのでしょうか。モンサント社はラウンドアップについての分析は、血液分析を含めて一切していません。行っているのは一成分であるグリホサートの試験だけです。我々は実験結果をオープンソースにしていますから、キンサント社にも同様の実験をするように要求しています。
― このような論文が出れば、再現実験を行うのが普通だと思います。
とにかくこの実扱は、お金も時間もかかる実験です。さらに、各国ともに一度商品化を認めたものに対する検査には一銭も出しません。そこで毒性が認められたとしたら、商品化を許可した人が罪に問われてしまいますから。
― GM作物は人間にはどのような影響を及ぼすと考えられますか?ラットは生理学的性質が人間と似ているので、人体への影響を調べるのに最もふさわしい動物です。人間の細胞を用いた実験でも同様のリアクションを示すことが分かっていますから、人間においてもラットと同じ症状が出る可能性がある、と言えるでしょう。あるいはわれわれが気づかないだけで、すでに症状が出ている可能性もあります。
九〇年代半ばには、米国人の食糧の中のGM作物は一%程度でしたが、この二十年でおよそ十倍以上もその割合が増えました。
しかし米国では食品に「GM」の表示をしていないので、米国人が罹患している症状がGM作物によるものかどうか、検証するのは非常に址難しいのです。
私はGM作物を生産している企業、奨励している企業や運動家の方々に、みずから実験台になってGM作物を食べてください、と呼びかけています。
でも、残念ながら誰もやってくれませんが。」